相続税の基礎知識 相続税はいつまでに申告するのか?

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相続税はいつまでに申告するのか?                                             相続の申告期限は、遺産を引継ぐ相続人が死亡したことを知った日の翌日から10 ヶ月以内です。この期間内に行うべきことは結構あり、まず被相続人の死亡後3ヶ月以内に実行することは次のとおりです。
▼相続開始3ヶ月以内
・死亡届けの提出(死亡後7日以内)
・葬儀費用の領収書の保管と整理(通常、香典には課税されないが、香典返しも葬式費用に含まれない)
・遺言書の有無の確認(もし遺言書があれば封印されている場合、開封せずに家庭裁判所で検認を受ける)
・相続人の確認
・遺産、債務状況の確認
・家庭裁判所へ相続の放棄または限定承認の申立て

 わずか、3ヶ月以内の間にこれだけの必須事項をこなさないといけないので、先代の死を悲しんでもいられないのが資産家のつらいところです。また、「相続放棄」と「限定承認」を行うのも、この3ヶ月以内にしなければなりません。
 「相続放棄」とは、借金も財産も一切相続しないという方法です。特に大きな
借金しか相続資産として残っていなければ、3ヶ月以内に家庭裁判所で相続放棄の申立てをすれば、借金を返す必要がなくなるのです。当然、相続を一切放棄するので財産をもらうことはできません。
 一方、「限定承認」とは、被相続人の財産の範囲内で借金を相続する方法です。
つまり、相続後に借金のほうが多かったということが分かっても、この「限定承認」をしていれば相続財産の範囲内で借金を返せばいいということになります。例えば、1億円の財産を相続したものの、相続後に2億円の借金があることが判明した場合、限定承認をしていれば、差引き1億円の借金の返済を免れることができます。こちらも「相続放棄」同様、その申立ては相続の開始の日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申告しなければなりません。
 ここで重要になるのは「相続放棄」は相続人1 人でも可能で、「限定承認」は相続人全員で申請しなければならないということです。
 さて、3ヶ月以内にやるべきことが終わったら、次に相続開始から4ヶ月以内に被相続人の所得税の申告と納付を行います(準確定申告)。

▼相続開始4ヶ月以内
・被相続人の準確定申告
 被相続人の準確定申告が終わったら、10 ヶ月以内に具体的な遺産分割の協議と相続税の申告書を作成します。

補足
準確定申告とは、年の中途で死亡した人の相続人が、1月1日から死亡した日までの所得を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に申告と納税をすること。

▼相続開始10 ヶ月以内
・遺産の評価、鑑定
・遺産分割協議書の作成(相続人全員の署名、実印と印鑑証明書が必要)
・相続税申告書の作成
・相続税の申告と納付(延納と物納の申請)

 以上、相続税の申告期限10 ヶ月以内に実行すべきことを解説しましたが、実に多くの事項をこなさなければならないことが分かります。そう考えると、この10 ヶ月という期間は長いようでとても短く、事前の準備と誰が何を相続するのかを決めておくのは、先代の重要な仕事であるといえるのが理解してもらえたと思います。

相続開始から相続税の申告までは10 ヶ月しかありません。