相続財産の評価の仕方(土地の場合) 

相続財産の評価の仕方(土地の場合)

 土地の相続評価は「宅地の面積×路線価」で計算するのが基本です。路線価とは、道路に面している土地の相続税評価額を示すものであり、毎年国税庁が8月頃に発表します。この路線価の評価は概ね実勢価格の約8割となっています。実際の土地を評価するには、この路線価の価格に「奥行補正率」や「間口狭小補正率」など、各種補正率をかけていきますが、おおよその相続評価額を知りたいなら単純に「宅地面積×路線価」で計算しておけば良いでしょう。
 また、土地によっては路線価が付されている道路に面していない場合(市街化調整区域など)には、倍率方式によって相続評価をします。倍率方式の計算方式は、「固定資産税評価額×評価倍率」です。この評価倍率も国税庁のホームページで調べられます。 
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さて、土地の評価は、その使用目的によって評価方法が違います。代表的な使用目的には、1. 自用地、2. 貸宅地、3. 貸家建付地があります。

【注意】
ここでの土地の評価では基本的なケースを説明していますが、各種の例外があります。たとえば、引き込み道路をつくり宅地分譲するほどの広い土地を評価する場合、「広大地の評価」という特別な規定があります。また、三角形などの変形地も、四角い土地に比べて評価を下げる規定がある。詳しくは税理士等に相談してください。

▼自用地

 自宅の用途などに使用している土地のことで、その評価の方法は路線価方式や倍率方式で求めた評価額そのものになります。また、駐車場などで使用している土地なども自用地になります。

自用地評価=土地面積×路線価

▼貸宅地(底地)

 人に借地権を設定して貸している土地のことです。貸宅地であれば、借地権が発生し地主が自由に処分できないという不便が生じてしまう分、その評価が下がるようになっています。
 貸宅地の評価は、自用地としての評価から借地権割合を差引いて計算します。この借地権割合は、路線価の横にアルファベットで表示されており、アルファベットが示すパーセントが借地権割合です。
 例えば、200㎡の土地があって、路線価が20 万円、借地権割合が60%だったとすると、その貸宅地の評価は、200㎡× 20万円×(1− 60%)= 1600万円ということになります。

【補足】
路線価の横に、アルファベットで、(A 90%〜G 30 %) と借地権割合が記載されている。

貸宅地(底地)評価=敷地面積×路線価×(1−借地権割合)

 仮に、借地の評価をするには、路線価による評価額を計算し、そのまま借地権割合をかければ、借地の相続税評価額を算出できます。

借地評価=敷地面積×路線価×借地権割合

▼貸家建付地

 自己所有の土地にアパートやマンションを建てて、それを他人に貸した時の評価です。貸家建付地の計算方法は次の通りです。

貸家建付地評価=敷地面積×路線価×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合)


借家権割合は国税局長が決めており、全国的に30%で統一されています。

 賃貸割合とは、いわゆる入居率のことで10 部屋中9部屋が埋まっていて、1部屋が空室で貸出されていなければ、その割合は90%です。
 基本的にアパートやマンションは建てただけでは貸家建付地の評価にはならず、賃貸してはじめて評価が下がります。ちなみに、満室の場合、この貸家に利用されている土地の評価は約18%程度落ちます。相続対策としてアパート・マンションを建てることが多いのは、貸家を建てると土地の評価を下げることができるからなのです。

【補足】
1部屋が空室であっても、継続して入居募集が続けられているなら、賃貸割合は100%になります。なお、賃貸割合は床面積の割合で計算する。 
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