残代金決済と物件引渡し(その2)

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残代金決済と物件引渡し(その2)

 ① 引渡し前に買主が行う確認項目


 残金決済の前に、引渡しを受ける物件の現地における最終確認があります。例えば、隣地との境界問題で、前所有者の時代では問題にならなかったことも、所有者が変わった段階でトラブルとなる可能性があります。通常、境界には、境界杭やポイントがあると思われていますが、隣地との境界が塀となっていることなどもあります。この時、境界は塀の内側なのか外側なのか、または中心なのかを確認し、隣地所有者も了解しているかどうかを引渡し前に確認しましょう。
 次に、建物や付帯設備についても、売買契約時に確認したものと変更がないか、付帯設備確認表などを見ながら確かめます。
 決済準備として重要なのは、残代金を用意することです。現金で決済する人は残高を確認して下さい。銀行融資を使う場合は、決済日の1日~数日前までに金銭消費貸借契約を金融機関と結び、融資実行日が決済日となります。
 買主が融資を利用するケースでは、抵当権を設定するので実印を用意し、印鑑証明も必要になります。一方、融資を使わない決済の時は認印を準備します。そのほか、買主本人を証明する書類として住民票があります。売主の確認項目でも触れましたが、買主も法人であれば住民票の代わりに資格証明書を用意します。
 次に、決済日当日に必要になる諸費用の準備に入ります。固定資産税などの公租公課の精算、仲介業者の仲介手数料、司法書士の手数料及び登記にかかる費用、マンションであれば日割りの管理費などを精算します。また、実測取引を行うのであれば、決済日に公簿値と実測値の差異を計算します。特に面積が増加していれば売買代金が増加するので、その分の資金を調達しておきます。実務上では、前日までに現金支出分を、用途別に袋に入れて分けておいてもらうよう、銀行にお願いします。