契約書を取交わす(その12)

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契約書を取交わす(その12)


 ▼売買契約書の内容と確認事項

第17条 契約違反による解除


 契約解除は一方的に行えません。必ず自分の債務を履行し、かつ「相当の期間」を定めて催告したうえで解除できるのです。売主は、いつでも物件を引渡せるように、買主は残代金を支払えるように準備して、引渡し及び残代金の受領をするように定められています。
 また、契約違反による解除の場合の違約金については、売主に債務不履行がある場合と買主に債務不履行があった場合では、手付金との関係などで金額や支払方法をそれぞれ定めることがありますので注意が必要です。この規定は民法420条3項の損害賠償額の予定を違約金という形で約定します。

売主に債務不履行がある場合・・・売主は受領済みの金員を無利息で返還すると共に、違約金を支払う 
買主に債務不履行がある場合・・・売主は受領した金員から違約金を控除した残額を無利息で買主に返還する。なお、違約金が支払い済みの金員を上回れば、買主はその差額を売主に支払う

 通常、違約金は手付金と同額の売買代金の10%であることが多く、そのため契約解除の際のお金のやりとりは「売主都合は手付け倍返し」「買主都合は手付け放棄」といわれます。
 次に、既に買主が所有権移転登記手続きをしてしまっていることを想定した違約金の規定については、買主は売主から違約金を受領すると同時に、抹消登記手続きと物件の返還を行うことを定めておきます。買主の原状回復義務を定めている条文といえます。